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2012年2月21日 (火)

2回目の連載アップしました♪

Photo 写真は、年末に実家でついた丸モチ。


あれは高校時代。
有名な学者さんがお書きになった、考古学の入門書を手に取ったはいいが、
途中で「難しい〜」と放り出したことがありました。

「理解力が足りないんですね、すみません」
そう割り切って生きてきましたが、
この連載を書くにあたって気づいたことがあります。

それは「読み手がどこまで知っているか、想像して書くこと」の大切さ。
読み手に対する気配りって、とても大事だと感じています。

こういった連載は、自己満足に陥りやすいだろうから尚更......。

わたし自身を虜にした、
考古学の「知る楽しみ」を少しでも感じてもらえれば幸いですshine

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■となりの考古学 〜福岡にまつわる遺物たち〜(全3回)■
◎ 第2回 ◎ 古墳に並んだ母と子
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

今回は、古墳時代をとり上げます。

古墳時代という言葉から、ポンッと思い浮かんだのは
あのキャラクターではなかったでしょうか。

:・。・:・。・:・。:・。・:・。

80年代のNHK子ども向け番組『おーい!はに丸』。
「はにゃ〜?」でおなじみの武人や馬、建物のモデルになったのは、
1500〜1700年ほど前に作られた埴輪(はにわ)なんです。

ふつう権力者の墓「古墳」に飾るのは、赤い土で作った埴輪。
ところが筑後地域では、ひと味違ったものを古墳に並べました。

「石人・石馬(せきじん・せきば)」という言葉、
筑後地域に暮らす方なら、一度は耳にしたことがあるのでは?

石人・石馬は、文字どおり、石を人や馬の形に加工したもの。

といってもその種類は多様で、犬や鳥といった動物、
太刀などの道具を飾るところは、埴輪とよく似ています。
そのため古墳に置物を並べるという、当時の流行りに乗りつつ、
素材を石に置きかえたと考えられています。

石人・石馬が数多く見つかっている、八女古墳群。
ここ、古代九州の豪族・筑紫君(つくしのきみ)一族の墓域で、
石人・石馬は生み出されました。

作り始めたころの石人は、甲冑(かっちゅう)を身につけ武装した姿。
鎧(よろい)には「同心円」とよばれる二重丸の模様が彫られています。
この呪術色の強い鎧を身に着けた、石の武人は
墓に眠る主人を守る役目を担っていたとか。

:・。・:・。・:・。:・。・:・。

さて、時は西暦500年代。
海の向こう、朝鮮半島は動乱の最中にありました。

半島の南にあった百済(くだら)と国交の深かったヤマト王権。
百済の求める、派兵などの負担を引き受ける見返りに、
王権側は、最先端の技術や文物をどんどん取り入れていきました。

ところで、兵士として朝鮮半島に送られたのは
九州の人たちがほとんどだったという見方があります。
このことが、九州で随一の勢力を誇った筑紫君・磐井(いわい)が
乱を起こすきっかけのひとつになったとも言われています。

1年半にもおよぶ内乱の末、勝利したのはヤマト王権でした。
その結果、現在の福岡市内には「屯倉(みやけ)」と呼ばれる
ヤマト王権の政治・軍事の拠点が置かれ、国内統一が一段と進みました。

:・。・:・。・:・。:・。・:・。

八女市にある童男山(どうなんざん)古墳群。
磐井の乱の数十年後に造られた3号墳から、
赤ん坊を背負った母親の石人が出土しています。
http://kouko-writer.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-4a23.html
言うまでもなく、母と子は戦いとは無縁のモチーフです。
いかめしい武人に代わって、
何気ない「暮らし」そのものを象徴するかのような
母と子の石人が作られるようになったのです。

:・。・:・。・:・。:・。・:・。

ところで、同じころに作られた埴輪に似通ったものがあります。

栃木県・鶏塚(にわとりづか)古墳から出土した、子を背負う女子埴輪。
こちらは頭に壷を載せた庶民のいでたちです。
食料の入った壷を頭に載せ、背負った子をあやしながら
小道を行く母の姿が目に浮かぶようです。

:・。・:・。・:・。:・。・:・。

小さな命を背負う、石人と埴輪。
それらは、戦いに明け暮れた時代が終わり、
命の尊さを語ることのできる、平和な時代が訪れたことを
それとなく告げているのかもしれません。

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全3回の連載は『筑後川メールマガジン』でご覧いただけます。
http://fcm-design.jp/mag/

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